2010年10月17日

道端の木(とツル)

リクエストがあったので、まず、ウコギ科のタラノキ属、Araliaから。英名はDevil's walking stick。特徴をよく表したいい名前です(笑)。道端に多く、ちょうど実がなっていたので、よく目立った。写真はよくないですが・・・。このように果柄が赤く、実が黒~青という組み合わせは、たぶん鳥にとって目立つらしい。いろんな系統の植物で見られるので、何度も独立に進化したのだろう。
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公園周辺の道端で目立った木は、2種のアジア原産外来種。2種とも実がなっていた。ニッチが空いているということか?といっても、2種とも、日本でも史前帰化植物の可能性がある。
まず、キリ (Paulownia)。
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もう1種はネムノキ (Albizia julibrissin)。
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木ではないが、クズもあちこちではびこっていた。地上部を切っても根茎が残り、文字通り根絶できないため、非常にやっかいな害草としてきらわれているらしい。ちょっとわかりにくいですが、クズが道端の低木の上をびっしり覆っている様子です。
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花はきれいなんですけどね・・・。
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ラベル:生物学
posted by なまはんか at 23:03| Comment(0) | グレートスモーキー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月10日

針葉樹

グレートスモーキーに自生する針葉樹はすべてマツ科に属する。マツ属(Pinus)は6種がある。そのうち3種がAbrams CreekのPine Mountainで混交して生えていた。
 
左から、五葉松のEastern white pine (Pinus strobus)、三葉松のpitch pine (Pinus rigida)、二葉松のTable Mountain pine (Pinus pungens)。
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White pineは、通直な幹を持ち、直径1m以上、樹高45m以上になり、アメリカ北東部でもっとも大きくなる針葉樹らしい。
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細長い球果が垂れ下がるが、種子を散布したら落ちるので、ほとんどの個体に球果が着いていなかった。樹冠内には密に葉がつく。
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 White pineの樹皮。割れ目の間隔が狭い。
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Pitch pineとTable Mountain pineは、White pineとは違って、球果が種子を散布した後も宿存し、曲がりくねった幹と枝、すかすかした樹冠を持つ。中央がPitch pineで、左上と右下がTable Moutain pine。Pitch pineのほうが球果も葉も大きく、曲がりくねりが激しい。
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これはPitch pineの樹皮。white pineよりも割れ目の間隔が広い。
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Table Mountain Pineの樹冠。枝が曲がりくねり、球果が宿存する。イメージ 4
Table Mountain Pineの樹皮は小さく紙状にはげる。
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針葉樹にはこのほか、モミ属のフレイザーモミ(Fraser fir, Abies fraseri)、トウヒ属のアカトウヒ(red spruce, Picea rubens)、ツガ属のヒガシツガ(Eastern hemlock、Tsuga canadensis)がある。https://vegetation.seesaa.net/article/a3704985.html、および、https://vegetation.seesaa.net/article/a3706623.html参照。
ラベル:生物学
posted by なまはんか at 05:41| Comment(0) | グレートスモーキー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マツ・ナラ林

標高1370m(4500feet)以下の乾燥した斜面と尾根に成立する。公園内には11種のナラと5種のマツが生育する。ふつう複数の種が混交するが、マツは1種が純林状になることもある。ナラもマツも耐陰性があまりないので、山火事によって維持されていると考えられている。
 
公園西部のAbrams Creekに、その名もPine Mountainという山があるので行ってきた。305~610m(1000~2000feet)のなだらかな山道。Abrams Creek(標高427m)の年降水量は1487mmで、ほかの山麓部(GatlinburgやOconaluftee)とほぼ同じである。なので、気温の高い午後に直射日光を受ける西向き斜面であることが、環境要因として重要なのかもしれない。
 
登り始めの平尾根。3種のマツが混交して優占していた。樹高20mほどか。
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下の写真は斜面から尾根にさしかかったところ。マツよりナラのほうが多い。樹高15m程度。イメージ 1
 
そのすぐ先の尾根に来るとマツが多くなった。樹高は10mほど。
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環境条件とマツ・ナラの分布の関係はよくわからなかった。山道が車の通れる幅なのがひっかかる。もしかしたら伐採跡の二次林か?
 
公園の外すぐ西側のFoothills Parkway沿いのマツの純林。たぶんTable Mountains Pine (Pinus pungens)。おそらく山火事跡か?
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ラベル:生物学
posted by なまはんか at 04:54| Comment(0) | グレートスモーキー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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