森林とチャパラルが、また、森林の中でも異なる樹種が、モザイク状に分布する様子がよくわかるのが、タマルパイス山。山頂の標高は784mしかないが、周辺に高い山がないため眺望がすばらしい。ミューア・ウッズのすぐ北側に位置する。というか、タマルパイスの南斜面の大きな谷間がミュアウッズと言ったほうがわかりやすいかもしれない。サンフランシスコから車で1時間以内で行ける。
これがタマルパイスの北麓。左下の谷がミュア・ウッズ。茶色っぽい樹冠がレッドウッドで、深緑色の樹冠がダグラスファー。谷にレッドウッド、尾根にダグラスファーと棲み分けているように見える。標高の高い尾根部はチャパラルになっている。

これはタマルパイスの北斜面を上から見下ろしたところ。やはり谷にレッドウッド、尾根にダグラスファーと棲み分けているのがわかる。手前の斜面は草原になっている。山火事のせいだろうか?

これがタマルパイスの山頂部。右側は北向き斜面で、森林がより発達しているのがわかる。斜面の中央やや上よりにレッドウッドが数本固まって生えているが、それ以外の針葉樹はダグラスファー。

タマルパイス山には蛇紋岩もパッチ状に分布し、そこだけにSargent cypressが出現する。これは山頂部の蛇紋岩パッチ。背後の斜面には同じ標高でもダグラスファーが生えている。

これは南斜面山麓の常緑針広混交林。針葉樹はダグラスファー、下層の広葉樹はQuercus agrifolia(葉がカップ状)またはQ. chrysophylla(葉が平ら)だと思われる。屋久島のスギとカシ(アカガシまたはウラジロガシ)の組み合わせとそっくり。地中海性気候であっても、夏に霧がかかる場所では森林が大きくなり、日本の照葉樹林やモミツガ林(屋久島のスギ林も)と似てくるということか。Laurel forestとは北大西洋のマデイラ諸島やカナリー諸島の常緑広葉樹林をさす言葉で、しばしば「照葉樹林」と訳される。これらの島々も気候は地中海性気候なのだが、やはり夏に霧がかかるらしい。

ラベル:生物学
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