ソローの名前は知っていたが、恥ずかしながら「森の生活」を読んだことはなかった。「地球の歩き方」を見て、ソローがボストン郊外に住んでいたことを知った。その場所までボストンから列車で30分、駅から歩いて30分ほどで行けるらしい。9月のある日曜日に行ってきた。
North Stationから出るCommuter Trainに乗る。なんと、日曜は始発が朝8時半で、次は11時20分発。午前中に2本しか走っていない。屋久島のバスよりひどい。

これが車内。車両真ん中から進行方向に向かって撮影。座席は向きを変えるることはできず、中央から見て前後対称。つまり車両の後ろ半分の座席は進行方向と逆向き。大雑把です。

帰りはPorter駅で降りた。そこで撮った機関車。地下鉄・バスと同じ経営母体(MBTA)なので、同じTマーク。

これが切符。自販機で往復切符を買ったら、何のことはない、片道切符が2枚出てきた。・・・大雑把です。

これが、目的地のコンコード駅。おいおい、これじゃ冬は寒いだろう・・・・。・・・大雑把です。
向かいのプラットフォームへは、線路の上を適当に横切って、渡ります。さすが自由の国、自己責任の国アメリカです。

コンコード駅からは、「ソロー通り」をひたすら進む。突き当りで「ウォールデン通り」を右へ曲がる。Thoreau meets Walden!

駅から30分、ようやくウォールデン湖の入り口に到着。緑の標識の右下の白い看板に「WALDEN POND STATE RESERVATION」と書いてあった。

湖に到着。遊泳場があった。もう紅葉・落葉が進みつつあるのに、信じがたいことに泳いでいる人がいた。アメリカでは池に遊泳場があるのは、結構普通らしい。

ウォールデン湖のすぐ横を、上記の鉄道が通っている。ウォールデン湖を一周する遊歩道の一部は、鉄道のすぐ横を通る。この鉄道はソローの時代にはすでにあった。ソローの小屋から500mほどで、ソローはこの鉄道に沿って村に出かけたという。ソローの小屋からも汽車の走る音は聞こえたはずだ。畑を作ったが食料で自給できたのはジャガイモとわずかなトウモロコシ・エンドウマメぐらいで大半は買っており、洗濯は自分でせずに洗濯屋に頼んでいたようだ。村では色々な日雇い仕事に従事しており、食費を上回るだけの稼ぎはあった。そういう意味では、ソローのウォールデン湖での暮らしは決して純粋な「森の生活」ではなく、近所がいない「田舎暮らし」というぐらいが正確なのかもしれない。
ラベル:北アメリカ