kettle(氷河湖)が土砂で埋まって浅くなると樹木が生えるようになる。そのような湿地性の樹木のうち、特筆すべきが、ヒノキ属のAtlantic white ceder (Chamaecyparis thyoides)である。山地の岩礫地に生え、巨木になる日本のヒノキとはまったく違い、標高30m以下の低地の湿地だけに生え、直径60cm、樹高30m程度にしかならない。この写真のようにRed maple (Acer rubrum)と混交する。

熱帯湿地林と同じように木の根元だけ、土が盛り上がっていて(マウンド)、そこにミズゴケなどが生えている。

これがシュート。白い「x字」形の気孔溝が特徴的。

これが球果。

Salt Pond Visitor Centerの近くには、アカネ科低木のButtonbush(Cephalanthus occidentalis)がびっしり生えたkettle(氷河湖)もあった。Buttonbushはカナダ東部から中米まで分布し、北のほうでは落葉性だが、南では常緑になるらしい。

Buttonbushの果序はボール状。日本のアカネ科だと、カギカズラとかタニワタリノキが似た果実をつける。アカネ科はふつう対生なのだが、この種は3枚輪生することもある。

ラベル:生物学