1620年にヨーロッパ人が初めてやってきたときには、ケープコッドは海岸まで森で覆われていたらしい。その後、ヨーロッパ人が住み着くと、あっという間に森林はなくなった。今ある森林はその後再生した二次林である。優占種はナラ(複数種)とマツ(おもにpitch pine)。コナラとアカマツが多い関西の里山みたいなもんです。
こちらが、ナラの多い二次林。Atlantic White Ceder Swamp Trailにて。

こちらも同じ場所だが、Pitch pineが優占する林分。Pitch pineはアメリカ東部に広く分布する(グレートスモーキーでも見た)が、マサチューセッツの内陸部(Harvard Forestなど)に入ると、Pitch pineよりもEastern White Pineのほうが優占するようになる。

こちらは、North Falmouthのモレーン上の二次林(Crane area)。ケープコッドのちょうど「わき」のあたり。やはり、ナラとマツが優占するが、山火事の跡があった。アメリカ東南部は、気候が日本南部に似ているのに、照葉樹林がなくマツ林になっている。気候が似ているといっても、アメリカは日本に比べると降水量が少ないためだ。アメリカ東部のほとんどがナラとマツの二次林で覆われている理由は、人が切ったせいだけではなく、山火事のせいでもあるらしい。

ラベル:生物学