日本や東南アジアの森林では、ブナ科は高木と決まっている。ところがカリフォルニアではそうではない。
これはヨセミテ公園のGlacier Point(標高2200m)の山火事跡地。地面をびっしり覆っているのは、Canyon live oak(緑色、Quercus chrysolepis)とBush chinquapin(茶色、Chrysolepis sempervirens)。両種とも焼け残った根から萌芽再生したのだろう。日本であれば、針葉樹林の林床のブッシュと言えばツツジ科に決まっている(屋久島ではハイノキも多いが)。

Canyon live oakのシュート。花序があるからブナ科とわかるが、ボーと見ているとツツジ科と思ってしまう。

こちらはホイットニー山の2700m付近。Jeffrey pineの疎林の林床にBush chinquapinが生えている。左に焼けこげた木があるので、やはり山火事跡か?

Bush chinquapinのシュート。Golden chiquapin (Chrysolepis chrysophylla)とくらべて葉が平坦で先が丸い。https://vegetation.seesaa.net/article/a865473.html参照。ともに、かつてはCastanopsis属とされていた。

ラベル:生物学