ワシントン山標高1675m(5500feet)付近のクルムホルツ(krummholz)。クルムホルツはドイツ語で、英語にするとcrooked woodになる。日本語では「矮性森林」か?冬の強風と低温のため上に伸張できず、地面に這うような樹形になっている。針葉樹はモミbalsam fir(Abies balsamea)。赤く見えるのはツツジ科の低木。左手前の黄色い葉がかろうじて残っているのはカバノキpaper birch (Betula piperifera)。

クルムホルツ帯では、標高が上がるとともに、このように木がまばらに生えるようになり、もはや連続した森林を形成しなくなる。針葉樹林帯(亜高山帯)から高山帯への移行部と考えることができる。森林限界は決して一本の線ではなく、クルムホルツ帯全体にわたる幅の広い地帯ということになる。 https://vegetation.seesaa.net/article/a4134239.htmlの自動車道5500feetの写真参照。
ワシントン山の西側の山頂直下には、標高1525~1675m(5000~5500feet)の台地状の地形があり、Alpine Garden(高山庭園)と呼ばれている。9月中旬だが、すでに冬枯れ。初夏にはお花畑になるらしい。優占しているのは、スゲ(Carex bigelowii)。

ラベル:生物学
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