グレートスモーキーに自生する針葉樹はすべてマツ科に属する。マツ属(Pinus)は6種がある。そのうち3種がAbrams CreekのPine Mountainで混交して生えていた。
左から、五葉松のEastern white pine (Pinus strobus)、三葉松のpitch pine (Pinus rigida)、二葉松のTable Mountain pine (Pinus pungens)。

White pineは、通直な幹を持ち、直径1m以上、樹高45m以上になり、アメリカ北東部でもっとも大きくなる針葉樹らしい。

細長い球果が垂れ下がるが、種子を散布したら落ちるので、ほとんどの個体に球果が着いていなかった。樹冠内には密に葉がつく。

White pineの樹皮。割れ目の間隔が狭い。

Pitch pineとTable Mountain pineは、White pineとは違って、球果が種子を散布した後も宿存し、曲がりくねった幹と枝、すかすかした樹冠を持つ。中央がPitch pineで、左上と右下がTable Moutain pine。Pitch pineのほうが球果も葉も大きく、曲がりくねりが激しい。

これはPitch pineの樹皮。white pineよりも割れ目の間隔が広い。

Table Mountain Pineの樹冠。枝が曲がりくねり、球果が宿存する。

Table Mountain Pineの樹皮は小さく紙状にはげる。

針葉樹にはこのほか、モミ属のフレイザーモミ(Fraser fir, Abies fraseri)、トウヒ属のアカトウヒ(red spruce, Picea rubens)、ツガ属のヒガシツガ(Eastern hemlock、Tsuga canadensis)がある。https://vegetation.seesaa.net/article/a3704985.html、および、https://vegetation.seesaa.net/article/a3706623.html参照。
ラベル:生物学
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