2013年04月08日

私の経験した人種差別

イギリスも多民族国家であり、特にロンドンは白人のキリスト教徒の人口がついに昨年50%を下回ったことが報道されたほどの「人種のるつぼ」となっているので、普段生活していて人種差別を感じることはなかった。むしろ、逆に、外国人なので手加減して、と思うことが多かった。町で歩いていると、白人が私に道を聞いてくる。あんたのほうが現地人に見えますけど・・・。アジア人だからといって、英語も手加減なし。あの、もう少しゆっくりしゃべっていただけませんか・・・?
 
ただ、私が行くような庶民的な店では、店員の多くが非白人であった。激安のファーストファッションのPrimarkに至っては、店員は100%非白人(南アジア人が多い)であった。おそらく白人より人件費が安くて済んでいるのだろうから、これは構造的な(心理的ではないだろう)人種差別が原因と思われる。おもしろいのは、こういう店でも客はほとんど白人であることで、客=白人、店員=非白人という図式は、こんな店に来る客の白人も決して経済的地位が高いというわけではないはずなのだが、やはり構造的な人種差別を表しているように感じられた。
 
さて、私が明らかな人種差別的発言を受けたのは、イギリス滞在中1回きりであった。ロンドンの副都心のひとつHammersmithで買い物をし、帰りのバスをバス停で待っているときであった。上に述べたとおり、ロンドンは人種のるつぼであり、街ゆく人を観察するのは大変おもしろい。私はバスを待ちながら、それとなく通行人を観察しているつもりであった。そんなおり、ふと中年の白人男性に目が留まった。なにかぶつぶつ言いながら、険しい顔をして歩いている。なんでそうなのか、とついじっと見てしまった。するとその男性が私の視線に気づき、「fxxking China man!」と吐き捨てるように叫んでそのまま歩き去って行った。おそらくその男性は酔っぱらっていたと思われた。
 
イギリスでもアメリカと同様、ほとんど東アジア人=中国人なのであろう。
ラベル:ヨーロッパ
posted by なまはんか at 22:46| ロンドン生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする