キリマンジャロならではの植物を一つだけ選べ、となるとやはりこの植物でしょうか。学名は本によって違っていてよくわからないが、Wikipediaによるとキリマンジャロの高標高のものは、Dendrosenecio kilimanjari subsp. cottonii 。英名はgiant groundsel。花は10-20年に1回しか咲かないそうな。

花序を拡大したところ。タンポポと同様の冠毛のついた種子がついていた。

根もとを探すと種子が落ちていた。

デンドロセネシオはロベリアと違って花が咲いたら死ぬというわけではない。よく見ると古い花序がぶら下がっているのを見かける。Wikipediaによると、花序は茎の先端に形成されるので、花が咲いた後は花序の脇にある複数の芽が新たに伸び始め、必然的に枝分かれすることになるらしい。確かに、一番手前に見える幹では、花序のところで枝分かれしているように見える。

古い葉が落ちずに残って幹を保護しているように見えるが、これには保温効果があるのだろうか。デンドロセネシオの生えている3000m以上では沢の水も凍っている。葉が残っていない根元付近の幹では、その代わりに樹皮が発達しているように見える。

死んだ個体の幹を見るとちゃんと中まで木化している。樹木とみなして差支えないだろう。

ラベル:アフリカ