2012年10月07日

高山沙漠4000~5000m

標高4000m程度を超えると植物がほとんど見られなくなり、高山沙漠(砂だけでなく岩も多いので砂漠より沙漠のほうが適切?)と呼ばれる。気温が低いせいか、乾燥のせいか、どちらの影響が強いのだろうか?
 
4600mのLava Tower Camp近くの沢沿には湿地のような植生が発達する。なので、乾燥の方が強く植生を制限しているのだろう。白っぽく砂丘のように見えるのが、かつて存在した氷河の末端にたまった堆積物(モレーン)。その下には伏流水があるらしく、モレーンの下の谷間に地表水として出てきている。その沢沿いにまとまった植生が広がっている。沢からはずれた乾燥地には植物はまばらにしか存在しない。
イメージ 1
 
沢の上流側から下流側を見たところ。沢の水は氷っている。
イメージ 2
 
尾根沿いは乾燥していて典型的な高山沙漠の景観となる。登山では砂埃に悩まされる。Karanga Campから少し登った標高4200m付近では、霧が上がってくる斜面下側にだけサルオガセがついている。イメージ 3
 
Barafu Campの下あたり(標高4500m)。岩は節理面の間の水分が凍結と融解を繰り返し(周氷河作用)板状に砕けている。植物は砕けていない岩の隙間に生えている。岩に当たった霧によって水分が供給されたり、岩の日陰になるため蒸発が少ないことにより、水分条件がよいのではないだろうか。
イメージ 4
キリマンジャロの岩は、スコリアや軽石を除けば溶岩しかないと思うのだが、まるで堆積岩のように板状に割れるのは不思議である。板状節理のためであろうか?
ラベル:生物学
posted by なまはんか at 03:34| タンザニア(キリマンジャロほか) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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